タイヤのクリアランス
クロスバイクや折りたたみ自転車、ディスクのクロスバイクには、フェンダーを付ける穴で、フレームのタイヤクリアランスが若干狭くなっているものが多いと思います。
Vブレーキかディスクブレーキが主だと思います。
今回は、タイヤは何Cまで履けるかという話です。
タイヤのクリアランスは、上記の写真ではゆとりがあります(上記のタイヤは35Cで、シュワルベのマラソンです)。
より走りに特化したい人の場合は、35Cより太いのを付けると完全にグラベル化してしまうため、巡航速度には多少なりとも影響が出ます。
こういう走り屋の人には、今回のタイヤのクリアランスの話は、関係ないと思います。
逆に今回は、振動吸収性や細いタイヤは苦手という人で、快適な乗り味で走りたいよという人向けの話になってきます。
実はメーカーで把握しているところもあるのですが、タイヤメーカーも様々です。
スリックタイヤからブロックタイヤまで色々なタイヤがあります。
そのため最大クリアランスに関しては、メーカーでもわからないところが多いのが実情です。
だって、全部のタイヤを確認するわけにはいきませんから。やっていたらお店が潰れてしまいます。できたとしても、時間がいくらあっても足りません。
そのため、何CまでのタイヤがOKかということは一概に言うことができません!
じゃあ「最大で何Cまでという最初の話は何だ?」ということになってきます。
キャリパーロードバイクをETRTOで今、主流になっているのは25Cなので「25-622」とETRTO表記されています。
しかし、実際に計測してみると、メーカーごとに数値と異なっている場合が多いのです。
25Cと売られていても、実際は24C相当だったり、26C、27C相当のタイヤもあります。
自宅にあるロードバイクで計測してみると、間違ってなければピレリのタイヤは25Cが26.4mm幅ありました。
更にホイールも影響します。今回の計測ではシマノDura-Ace C24のホイールで計測しました。
シマノ、カンパ、フルクラムなどメーカー問わず、リムの内幅で変わるはずです。
内幅が15mmか19mmかで膨らみ方やタイヤの高さが微妙に異なってくるからです。
逆に本当にその通りになる場合もあります。
GiosのMistralでパナレーサーのグラベルキング35Cを、シマノ501ホイールに履かせたところ、本当に35mm丁度になりました。
いけるか微妙だったのですがいけました。
しかし、横幅はまだゆとりがあるのですが、上記のシートステーにはこれ以上大きくすると干渉しそうなのでやっていません。
なお、RITEWAYさんも実験をされていたらしく、RITEWAYさんのスリックタイヤでも35Cは履けます。
(上記の写真はRITEWAYさんのブログより引用させていただきました)
前回のK3の記事でタイヤを大きくすると、リアディレイラーに干渉するなんて話も出しました。
「じゃあどうすればいいの?」というとキリがなくなってきてしまいますので、今回は上記のシートステーだけに当たって擦らないmm数をお伝えしようと思います。
まともな自転車屋で言われるタイヤのクリアランスは「6mm」と言われています。
逆に言えば、シートステーなどのフレーム干渉しないためには6mmの空間があればいいことになります。
ただしロードバイクのリムブレーキは、通常のシマノのキャリパーブレーキですと少し強引に入れれば、最大28C(Ultegra R-8000基準)までです。
なので、あまりタイヤの大きさで神経質になることはないと思いますが。
裏話ですが、空気を抜いた状態ではめて空気を入れれば、シマノのキャリパーブレーキで最大35Cまではいけることが確認できました。
ホイールをを外す時は、タイヤの空気を全部抜いて外して下さい。
【注意!】タイヤやキャリパーブレーキの個体差で35Cが無理な場合があります!確実に空気抜いて履けるのは32Cまでとしておきます。
なお、PAULから出ているracer brakeを使えば、ロングアーチなので普通に最大35Cのタイヤを履かせることができます!
他のメーカーでもホイールは650Bでもタイヤは40Cが大丈夫というものが出ています。
これも裏話ですが、タイヤのクリアランスは最低2mmあれば何とかなるそうです。
しかし、ちょっとしたことでメカトラブルにつながることもあるらしいので、決してお勧めはしません!
一応、ここでは6mm以上がOKとしておきます。2mmに挑戦される方は、自己責任でお願いします。
最後にGiantのescape R3、BianchiのC-Sports、GiosのMistral(およびMistral Chomoly)の160cm〜165cm以上のサイズのもので35Cのスリックタイヤが入ることが確認取れています。
タイヤを太くしたい方でクロスバイク、ディスクロード、シクロクロスなどでは概ね35mm相当の35CまでがOK(特にクロスバイク)のようです。もしくはタイヤクリアランスが6mm以上あるかどうかを確認して下さい。
(中には32C以下までしか対応していない車種もありますので、詳しくはメーカーおよびショップで確認して下さい!)